【オーダー制作】熊本県の伝統工芸「肥後こま」の木札を手彫りさせて頂きました!
間に合った!
これが木彫り作品が出来上がった最初の感想でした(笑)
というのも
2週間ほど前にオーダーを頂き、2週間後に欲しいです!と言われたわけです。
さぁどうしましょ!(笑)
直接工房まで来て頂き、オーダーしてくださった木札。
オーダーの理由を聞いたらなんとか間に合わせたくなっちゃいまして(笑)
他のオーダーのお客様に連絡して調整!
すぐに木彫りの木札の制作を開始させて頂きました!
今回はお客様が材料持込み。
椿の木をご持参くださいました。
1つは割れが入っているので、木札に必要な材料が取りやすいもう1つの木から木取りする事にしました。
木は生きものです。
今割れてなくてもこれから割れる可能性もあるわけですよ。
木札が完成したあとに割れたら嫌ですもんね。
だから木の芯は外す。
そうなると木札の材料がギリギリ取れるくらい。
ノコギリで切ってサイズ調整。
この後、鉋(かんな)で幅32mm厚みは8mmに整えておきました(*^_^*)
木取りが出来るとデザインの下描き。
カッコいいデザインですよね!
これは肥後こまという熊本県の伝統工芸のロゴマークなんです!
その肥後こまの佐藤さんからオーダー頂いたわけです!
さぁ木取りもしたし、デザインも描けたので彫っていきますよー!
小さいんであんまり鑿(のみ)で彫れるところってないんですけど、
それでも彫れるなら鑿(のみ)で彫った方が効率が良い。
でもやっぱり彫る所は少ないんであっという間に彫刻刀に持ち替えました(*^^)v
鑿(のみ)で彫りきれなかったところを整えていく。
使うのはほとんど印刀ですね!
あ、少し丸刀も使ったかな。
下描きの線を目安に彫っていくわけですけど、線が消えるまで彫って良いのかどうか全体のバランスを見ながら少しずつ進めてきます。
だんだん彫り進めて行くとどうやって彫ろうか悩むほど幅の狭いところにぶち当たります(笑)
画像に写ってる彫刻刀の幅は3mm。
線と線の間は1.5mm。
普通に考えたら彫れませんよね・・。
でも彫刻刀は使い方次第でかなり幅広く応用が効く!
僕はこの3mmの彫刻刀で1.5mm幅の部分を彫っちゃいます!
ただ、深くなると無理(笑)
いろいろ頭を使いながら、道具も駆使するのが木彫り。
難しいからこそ楽しい!
そんな感じです(*^_^*)
そしてこの木札は裏側も彫ります!
HIGO KOMA
このロゴも元々あったデザイン。
木札のサイズに合うように僕が調整して木に描き込んだもの。
曲尺を当てているのでサイズが分かりやすいと思いますが、とにかく細かい!
この文字をかまぼこ彫にしていきます!
小さくて細かくて、目がしょぼしょぼしそうですが、集中して彫ると彫れちゃうもので。
文字の下の彫り跡でデザインを施したのもお客様の希望です!
さて、こんな感じで彫り終わりとなった木札!
これでワックス塗って完成!にするわけではなく、彩色します!
いつもいつも彩色してるわけじゃないので、いざやるとなると緊張~!
集中してはみ出さないように。
色もお客様と相談しながら決めたもの。
彩色後に乾燥させて、ワックス塗って、ついに完成!!
カッコイイ~!
自分で言う(笑)
今回は肥後独楽のロゴデザインそのままのカラーにしてあります!
そして桐箱の「木札」と「HigoKoma」の文字!
どうですか~!?
個人的にはなかなか良いと思ってます!
あ、もちろんこれは大二郎デザインです(*^^)v
本当はササッと書いてしまっても良いところではあると思うんですけど、
せっかくならデザインを考え出したらついこだわっちゃって(笑)
時間がないのに時間をかけるという
僕がよくやる自らの首を絞める事態になりましたが、良いものが出来たと自負しております。
もう今日しか受け取るタイミングがないという日に完成して、早速取りに来て頂いたところ・・・。
「めちゃカッコイイ!」
「すごい技術!」
「自分のものにしたい!」(プレゼント用というオーダーで制作したのですが(笑))
などなど、褒め殺し(笑)
でも素直に嬉しかったです!
この木札のオーダーを頂いた時は間に合うか不安でした。
でも絶対に焦った気持ちで彫りたくなかったんです。
それは作品に出ちゃうから。
なんとか時間を確保して焦らず丁寧に彫れる環境で制作出来て、納期にも間に合って本当に良かった(^-^)
いっぱい写真撮ったんでもう1枚載せますね!
いや~、カッコイイ!
いつもは癒しをテーマにデザインをして制作していますけど、
こういうカッコいいのも良いですね!(*^_^*)
木札ってレーザー加工でパパっと作られたものもありますけど、
やっぱり手彫りのものは質感が違う。
これはやっぱり手にしないとわからないです!