あなたの彫刻刀は機械研ぎ仕様?それとも手研ぎ仕様?

新品の彫刻刀は最高の状態!

・・・ではないことをご存知でしょうか?

 

 

市販の彫刻刀の仕上がりは80%程、

場合によってはもっと悪いものもあるのが現状なんです。

 

どういう事かと言うと、

機械で研がれてそのまま店頭に並んでいるのでそのまま購入した人が砥石を使って手研ぎしようと思うとちょっと大変。

 

何故か?

それは刃の形状に原因があります。

 

ちょっとこれを見て下さい。

あれ?って思うことありません?

 

わかりやすいように拡大して色を付けてみました。

このオレンジ色を付けた部分の色が違いますよね。

 

彫刻刀の研ぎ方をこれから学ぼうとしている木彫り初心者というか研ぎ初心者の方はこの画像を見ても何がダメなのかわかりませんよね。

 

色が変わっているのは僕が少し研いだからで、研ぐ前はこういう色の違いはないんです。

 

 

どうして少し研ぐとこんな風に色味が変わってしまうのか。

実は機械研ぎで市販品の彫刻刀はこういう形状になってます。

これは印刀を横から見た図だと思ってください。

刃先に近いところに段差がありますよね。

ちょっと大袈裟に描いてますが、この段差がさっきの刃の色味の違いなんです。

 

じゃあ理想的な彫刻刀の形はわかりますか?

これも知っていないと研いでいても良い刃は付きませんからね。

 

理想的な彫刻刀の形状はこうです。

上の図との違いは明かですよね!

刃裏と言われる底面が平らになっているのが理想的。

 

ペタッと砥石に刃裏を抑えつけた状態で研げば良いんですけど、

案外これが研ぎを学び始めたばかりの方にとっては難しかったりする。

 

特に機械研ぎ仕様から手研ぎ仕様に変えるとなると尚更。

 

 

もちろん自分で機械研ぎ仕様から手研ぎ仕様に研ぎ直す!って挑戦してみるのも良いと思いますが、

場合によっては更に刃の形状がおかしくなったりします。

 

修正するのにかなり刃を短くしないとダメになったりね。

 

やってみるのは良いですけど、無理はしない方が結果的に良かったりします。

 

ちなみに刃裏に段差がなくキレイな状態に研ぎ直すとこんな感じ。

綺麗に研げてますね!

 

彫刻刀の研ぎは角度が付いている刃表が大事だと思われがちですが、

その反対の刃裏もしっかり研げていないとダメなんです。

 

研ぎは奥が深い。

 

職人でも研ぎは一生と言う言葉があるように、

生涯学び続けていくものなんです。

 

そしてこれは僕の考えなんですが、

彫刻刀は育てるモノだと思ってます。

 

自分で扱いやすい角度に研ぎ直したりしながら

手の一部の様に大切に扱っていくもの。

 

研ぎ依頼をされた場合は彫刻刀の状態から判断して

研ぐ角度などを微調整させて頂いたりします。

使う人に合わせた研ぎが出来るのも手研ぎならではだったりします。

 

ホームセンターや市販の彫刻刀、メーカーから購入する場合でも

基本的には手研ぎ仕様にはなっていません。

 

そういう意味でも大二郎から購入する事で、

別途研ぎ料金は発生しますが、

手研ぎ仕様の彫刻刀が手に入ります!

 

研ぎを覚えるのに最初は平刀か印刀から入るのがオススメなので

平刀、印刀、丸刀、三角刀の4本を購入される場合は平刀と印刀の2本を手研ぎ仕様にされると良いと思います。

 

丸刀と三角刀はなかなか最初から研ぐのは難しいので

切れ味が落ちてきたタイミングで研ぎ依頼されると良いと思います。

 

要するに平刀、印刀、丸刀、三角刀の4本を購入される場合。

現在研ぎ料金は1本300円にて設定していますので

彫刻刀代に2本分の研ぎ料金として600円を足す形がオススメ!

 

 

 

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