【オーダー制作】山口大学漕艇部の木彫り看板完成!

「ひと手間」

 

この言葉、個人的に好きです(笑)

 

 

あ、いきなり何?って感じですよね。

この度制作させて頂いた木彫り看板の事を考えてたらそう思いまして(*^_^*)

 

 

今ある看板を新しくしたいということでオーダー頂いた今回の制作依頼。

その今ある看板っていうのが木の板に文字を描いただけのものらしいんです。

 

それよりは文字を彫ったものの方が良いだろうということでご相談いただいた次第です。

 

よくお分かりで!

そうなんですよ。

 

同じ看板でも彫っているか彫っていないかで見栄えが全然違う!

 

彫らなくても看板にはなる。

でも彫るというそのひと手間をかけてあげるだけでベツモノになるわけです!

 

 

彫る前の写真をもっと撮っておけばよかったかなとちょっと後悔してますが、

彫る前の状態がこちら。

文字がちょっと見にくいですが、書いてあるのはわかりますね。

文字の輪郭を書いただけなのでそういう点でも完成形とは違うと言えば違うんですが、

彫るといかに変わるのかというのをここからご紹介していきます!(*^-^*)

 

 

まずは鑿(のみ)を使って大胆に彫っていく。

下描きの線の上まで彫ってる部分もありますが、

基本的には下描きの線よりもわずかに内側を狙って彫ってます。

というのも下描きの線は最終的にそこまで彫るという線なので

後で彫刻刀で微調整しながら彫って下描き線に合わせていきたい。

 

その方がベースとなる文字の雰囲気を活かせますからね!(*^^)v

 

そうそう。

今回彫らせて頂いた看板の文字はお客様自身で書かれたものなんです!

まだ全体を載せていませんが、凄いですよね~!

 

 

ちなみにこの看板を粗彫りするのに使った鑿(のみ)は

前回看板制作をしたときにあると良いなぁと思っていた形状の鑿(のみ)なんです(*^_^*)

 

予想していた通り大活躍してくれました^m^

 

 

鑿で彫るときも彫刻刀で彫るときも同じですけど、

木は繊維ということを常に頭に入れて彫る必要があるんですよ。

 

繊維に沿って刃を入れる時は特に注意が必要で、

場合によっては木が割れてしまうこともあるんです(*_*)

 

木彫りは木の事を知り、

目の前の木といかに対話できるか。

 

これが出来るようになると

彫ってて木が喜んでるのがわかるようになります(笑)

 

 

そんなこんなで鑿(のみ)を使っての粗彫りが終わりましたら

次は表面を整えながら下描きの線の形を彫刻刀で拾うように彫っていく。

この彫刻刀で彫る段階になるとより正確な彫りが求められるわけで、

正しい方向に彫るっていうのがあるんです。

 

看板は木が大きいので木の方を動かすっていうのが難しいので

僕自身が看板の周りをクルクル回りながら彫っていきました(笑)

 

あっちからこっちからと繊維に沿って彫るために

位置を変え態勢を変えて、木が喜ぶ方に刃を進めていく(*^_^*)

 

そんな感じで一通り文字を彫ったらもう彫り終わりかっていうとそうじゃない。

さらに彫り跡を少しずつ消すように彫っていく。

 

この作業は彫り師によっても変わるはずで、

中には紙やすりでガシガシやっていく方もいらっしゃると思うんですけど、

彫り跡があるのが木彫りだと思いますし、

やっぱり紙やすりで仕上げるのとでは出来栄えが違うんですよ(*^-^*)

 

あとは彫って仕上げた方が線の仕上がりがシャープになりますね!

 

 

どこまで彫るかっていうのがいつも作品制作には付き物で、

今回もね、ここたぶん誰も見ないだろうなぁっていうところまで彫ってる自分がいました(笑)

 

いや、彫らなくても良いとは思うんですけど、

目に入ったら気になっちゃうんですよね。

 

作り手として納得いくまで彫る。

そういう意味では不器用なんですよね(^-^;

 

上手に手を抜くことが出来れば良いんですけど、ついつい彫っちゃう。

まぁ彫って困る人は誰もいないので良いことにしてください(笑)

 

彫り終わる直前の画像がこちら!

良い感じ(*^-^*)

実はこの画像はここで初公開なんです!

 

制作しながらその様子はSNSとかにあげていっていたんですけど、

全体を映した写真は載せてなかったんです。

ということで、レア画像です(笑)

 

 

さて、そして納得いくまで彫りまくったら最後に墨を乗せていく。

めちゃくちゃカッコイイ!

文字を彫っただけでも全然印象変わるんですけど、墨を乗せると更にカッコよくなる(*^-^*)

 

「墨を乗せる時に滲みませんか?」

って聞かれたんですけど、ほとんど滲みは感じなかったです。

 

あとは際までしっかり彫ってるので滲んだとしてもそこで止まってくれる(*^-^*)

 

 

そして墨を乗せ終わった看板がこちら!

良いですね~(*^_^*)

この雰囲気はやっぱり彫らないと出ないです。

 

あとは仮に機械とかで彫ったものだと

この質感って出ないんですよ。

 

何かわかるんですよね。

機械でやったのと人が手で彫ったの。

 

 

墨が乾いたら屋外用の塗料をぬりぬり。

こんな感じに仕上がりました!

更にカッコよさ増しましたね!^m^

筆でお客様が書かれた文字を出来るだけ再現したいと思ってたんですが、

筆で書いた感じ伝わります?

 

個人的にはもっと何か出来ることがあったんじゃないかと思ってるんですけど、

またその辺りは試行錯誤が必要ですね。

 

いつもそうですけど、作品が完成した瞬間にまだ出来るはずっていう気持ちが湧いてくる(笑)

 

これで完璧!っていうのはないんですよ。

でもそれがより上達させてくれると思うし、もっと彫りたいって思うんでしょうね(*^。^*)

 

 

 

仕上げ塗料を塗布してから約1週間くらいかな。

 

お客様にお届けしてきました!

すごく喜んでくれましたよ!

いつもそうですがこの瞬間が一番緊張する(笑)

 

 

オーダーを受ける時はお客様の希望を聞くのはもちろんですけど、

その時に感じるお客様の思いみたいなのを僕は大事にしたいと思ってます。

 

それこそ言葉で言うのは難しいんですけど、

お客様が無意識に求めてるものを感じ取るんです。

 

それは具体的にコレって表現できるときもあるけど、

感覚的なものだったりする。

 

例えば今回の看板制作の場合は、お客様が書いた文字をただ木に彫って仕上げるだけでも成立すると思うんです。

 

でもその中にどうしてお客様がこれを作って欲しいと思ったのか、

どういう思いで僕に声を掛けてくださったのか、

そういう目に見えない部分というか言葉にはならない部分を感じ取るんです。

 

そしてその感覚を持って僕は木と対話していく。

 

 

看板制作って言ってもいろいろあります。

機械でも良ければ僕ではなく機械で作ってくれる人を探してください。

 

いろいろ選択肢がある中でもし大二郎にお願いしたいと思ってくださるなら

僕が持ち合わせているものをすべて注ぎ込んで制作させて頂きます(*^_^*)

 

オーダーメイドはお気軽にお問い合わせくださいね!

 

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